ロカリー
採用ノウハウ

採用単価をどう考えるか — 現場系の採用コストを見直す

読了目安 約6分

長年つきあいのある求人媒体に、いつものように掲載して、それなりの費用を毎月かけている。それなのに、応募は数えるほどしか来ず、来てもターゲットと違う人ばかり——「昔はもっと来たのに、ここ数年で全然来なくなった」という声を、現場系の採用ではよく聞きます。

こうしたとき、まず必要なのは「感覚」から抜け出すことです。何にいくらかけて、その結果どれだけ採用できているのか。数字で見ないと、どこを見直すべきかは見えてきません。この記事では、採用単価の考え方と、コストを見直していく順番を、現場でよくある例とともに整理します。

採用単価とは「一人採るのにかかった費用」

採用単価とは、一人を採用するためにかかった費用の合計を、採用できた人数で割った金額です。ある月に媒体へかけた費用と、その結果採用できた人数を並べれば、一人あたりいくらかかったかが出ます。

この計算をしていない会社は少なくありません。「媒体費は月いくら」という感覚はあっても、「その結果、何人採れて、一人あたりいくらだったか」までは追えていないことが多いのです。しかし、この数字を出さないと、その媒体が割に合っているかどうかは判断できません。

現場系でもう一つ持っておきたいのが、採った人が稼働したら、いくらの売上・利益を生むかという視点です。採用単価を「かかった費用」だけで見ると高く感じても、その人が現場で生む利益と並べれば、割に合う投資かどうかが見えてきます。出ていくお金と、入ってくるお金。両方を並べて初めて、コストの判断ができます。

見落としがちな「見えないコスト」

採用にかかっているのは、媒体費や紹介料だけではありません。求人票を作る時間、応募者とのやり取り、面接にかける社員の工数——こうした時間のコストは、金額に表れないまま積み上がっています。多くの現場では、この部分がほとんど計算されていません。

そして、コスト面でも気持ちの面でも最もダメージが大きいのが、費用をかけて研修までしたのに、すぐ辞められるケースです。採用にかけたお金も、教育に費やした時間も、まとめて失われます。「また一からやり直しか」という徒労感まで含めると、早期離職は単なる金額以上の損失です。

だからこそ、採用単価を下げようとするなら、「安く採ること」だけでなく「採った人に続いてもらうこと」まで含めて考える必要があります。安く採っても続かなければ、単価は結局跳ね上がるからです。

人材紹介は「効くが高い」

すぐに人が必要なとき、人材紹介は確かに効きます。自社で集客する手間なく、候補者を連れてきてくれるからです。ただし、その分費用は高額になります。現場系でも、一人採用するのに紹介料が大きくのしかかり、コストが重くついた、という声は珍しくありません。

さらに痛いのが、高い紹介料を払って採用したのに、その人にすぐ辞められるケースです。「あれだけ払ったのに」という思いから、もう使いたくない、と感じる担当者は少なくありません。

多くの会社が「人材紹介から脱却したい」と考えますが、自社では集客が難しいためにやめられない、というジレンマに陥ります。ここを抜け出す鍵は、後述する無料チャネルや紹介(リファラル)を地道に育てて、紹介会社に頼らなくても人が集まる状態を少しずつ作っていくことです。急ぎのときの選択肢として残しつつ、依存はしない。この距離感が現実的です。

「応募が多い」は「良い」とは限らない

コストを考えるうえで見誤りやすいのが、応募数です。応募が多い媒体ほど良い、と思いがちですが、応募数と採用数は必ずしも一致しません。

雇用形態によっても、望ましい応募数は変わります。アルバイトなら応募数は多くても構いませんが、正社員では、数より求める人物像に近い応募がほしいところです。応募が多いと、やり取りが増えて対応に追われ、そのうえ面接のドタキャンが重なると、消耗するばかりで採用は進みません。

現場では、この点で温度差が生まれがちです。人事の目線では母数がほしいので応募数を追いたくなりますが、面接する上長の側は「面接をたくさんやりたくない」ため、応募が少なくても求める人から来てほしい、と考えます。どちらも正しいので、媒体を「応募数」で評価せず、「採用につながった数」で評価することが、両者の落としどころになります。お金をかけるべきは、応募が多い媒体ではなく、採用に至る媒体です。

無料チャネルの使いどころと限界

採用単価を下げる最も確実な方法は、費用のかからないチャネルを使うことです。ただし、無料には限界もあるので、期待値を正しく持つことが大切です。

現場系での実感として、無料チャネルは「応募が来たらラッキー」くらいの位置づけが現実的です。とはいえ、侮れない面もあります。ハローワークは、担当者としっかりコミュニケーションを取り、求人内容を丁寧に書き込めば、短期間で複数の応募が集まることもあります。ただし質はばらつきがあり、良い人がすぐ決まることもあれば、なかなか合う人に出会えないこともあります。無料の地域掲示板サービスなども、意外と早く応募が来ることがあります。

現実的な組み立ては、無料チャネルでベースを張りつつ、本命の媒体に一つか二つ、費用を集中させる形です。無料ですべてをまかなおうとすると母数が足りず、有料だけに頼るとコストがかさむ。この中間を取るのが、費用対効果のバランスが良くなります。まずは、いま有料で払っている費用のうち、無料の手段で置き換えられるものがないかを見直してみてください。

現場系ならではのコスト感覚

現場系の採用単価は、営業職やエンジニアなどと比べれば、相対的に低めに収まる傾向があります。ただし、職種や役割によって事情は変わります。

特に、資格を持つ人、現場を取りまとめられる人、管理職候補になると、途端に採用は難しく、コストも上がります。こうした人材は数が限られ、大手企業とも取り合いになるからです。予算も提示できる条件も大手には及ばず、「条件で勝てない」という悩みは、多くの現場系の会社が抱えています。

ここで正面から条件を張り合っても勝ち目は薄いので、条件以外の魅力で選ばれる工夫が要ります。職場の雰囲気、人間関係、働きやすさ、地域に根ざした安心感——大手が出しにくい価値を前面に出すことが、限られた予算で戦うための現実的な方向です。加えて、普段から「誰かいい人いない?」と声をかけ、紹介経由の採用ルートを育てておくと、雰囲気に合う人が採れやすくなります。

まとめ

採用コストの悩みは、「一人採るのにいくらかかっているか」を把握することから解決に向かいます。採用単価を出し、見えない工数や早期離職の損失まで含めて見て、媒体は応募数ではなく採用数で評価し、無料チャネルと本命媒体を組み合わせる——この順番で見直すと、どこにお金をかけるべきかがはっきりします。

やみくもに媒体を増やしたり、高い紹介料を払い続けたりするのではなく、数字で判断することが、コストを抑えながら採用を安定させる近道です。まずは、直近の「かけた費用」と「採用できた人数」を並べることから始めてみてください。

現場系の採用、無料で始めませんか?

建設・製造・運送・警備に特化した求人サービス「ロカリー」なら、 求人掲載から採用まで完全無料です。

無料掲載について見る→

現場系の採用、無料で始めませんか?

建設・製造・運送・警備に特化した求人サービス「ロカリー」なら、求人掲載から採用まで完全無料です。

関連記事